放課後の常盤学園。
日は暮れかけて、もう生徒の影もまばらだが、グレイがいつも使っている会議室には灯がともっていた。
会議室の隅のテーブルに、二人の男が向かい合わせに座る。
派手なスーツをラフに着こなし、悠然とタバコをふかす藤重豪。リラックスした態度とは裏腹に、全身から威圧的なオーラを放っている。
もう一人の少年、小柴哲太も笑顔で受け答えをしてはいたが、苦りきった内心は隠せなかった。
以前、学園に殴り込みをかけてきたギャングは西崎に大怪我を負わせたが、陽菜への復讐は諦めていなかったのだ。
結局、彼らを抑えるために、小柴は藤重の人脈を借りるしかなかった。
そして、藤重はその対価を支払うよう小柴に迫ってきたのだった。

「なあ小柴ちゃんよ。俺一人の事やったら、ええ。同じグレイやし、お嬢の命令とあればなんぼでも肌脱ぐわ。せやけど、今回は俺の舎弟を動かした。となると、これは組のシノギや。ガキのケンカと違ごてくるねん」
「あの時は本当に助かりました。重ねてお礼を申し上げ……」
藤重の靴がテーブルを蹴飛ばした。ガスッという鈍い音が会議室に響く。
「ええかげんにせえや。口先で何言うたかて、ハラの足しになるかい。」
「じゃあ、どうしろって言うんです!?グレイはただの生徒の集まりだ。自由になる金なんか1円だってない。あなただってわかっているでしょう?」
藤重はフフン、と鼻で笑うような表情を見せた。
「まあ、空の財布逆さに振っても何も出んわな。せやけど、ハイそうですかでは俺も舎弟に顔が立たん。」
「そこでよ。実はな、市内に俺がシノいどる会員制の売春クラブがあんねん。そこでちょっとばかし陽菜ちゃんにバイトしてもろて……」
「ダメだ!」
反射的に小柴が叫んだ。突然の剣幕に、さすがの藤重も虚を突かれてたじろいだ。
「なんや。お前あのちびっこに惚れとんのかいな」
小柴はなんとか平静を取り戻し、言った。
「そんなんじゃありません。ただ、今のグレイには彼女の影響力が必要なんです。それに……藤重さんだって、そういう仕事なら、あまり事を荒立てたくはないでしょう。陽菜みたいな騒がしい女より、どうにでも言いなりになる従順なタイプの方が都合がいいんじゃないですか?」
「ふん……なんやアテがあるんやったら、お前に任すわ。スベタよこしたら承知せんぞ」
「ご心配なく。彼女なら、藤重さんもきっと気に入ると思いますよ。」

日曜日。
『グレイの今後の戦略について、対策会議を開きたいんだ。流羽ちゃんも出席してくれないかな。
これは極秘の会議だから、学校ではできない。白や黒の連中がどこで聞き耳立ててるかわからないからね。
それでね、来週の日曜日、豊さんが持ってるマンションを借りる事にしたんだ。
俺とぴよこちゃんは先に行ってるから、流羽ちゃんは午後から来て。はい、これ地図ね。』
流羽は前日に小柴に言われた通りに、マンションまでやってきた。
市内の一等地に建つ、超高級マンションだった。
(すごーい……やっぱり豊さんの家ってお金持ちなんだな……)
学校とは違う場所で小柴君に会える。彼に片思い中の流羽にとって、それは超ドキドキのイベントだ。
一番お気に入りの薄桃色のワンピースを選んで、もうすっかりデート気分だった。
(小柴君に見てもらえると思ったけれど、こんなマンションの中じゃ地味で埋没しちゃうかも……)
女の子らしい期待と不安が、流羽の小さな胸の中でくるくると踊っていた。

オートロックの部屋番号を押すと、インターホンから藤重の声が流れる。
「おー流羽ちゃんか。よぉ来たな。小柴も陽菜ちゃんも待っとるから、はよ上がって来いや。」
エレベーターで最上階に上がり、廊下の突き当たり部屋のドアを開けると、藤重が笑顔で迎え入れた。
流羽を先に通し、奥の部屋へと促した。
ドアを開けた。だが、そこには小柴も陽菜もいなかった。
若いヤ○ザ風の男たちが5、6人、一枚の布団を囲んで座っている。
男の一人はビデオカメラを流羽に向けていた。
異様な雰囲気に、流羽の心臓は速まった。
「あ……あの、こ、小柴くんは……?」
「なんやそれ。何寝ぼけた事言うてんねん。」
藤重は残忍な薄ら笑いを浮かべながら、ドアを閉じ、カギをガチャリと締める。
いきなり、ドン、と肩を突き飛ばされた。あやうく布団の上に倒れ込みそうになった。
「さー皆さん、本日のスペシャルゲスト、宇沙美流羽ちゃんです!どや、べっぴんやろー?」
ガラの悪い男たちのいやらしい視線が、流羽に集中する。
「ふ……藤重さんっ、変な冗談はやめて!小柴君は、どこ……」
のどが乾いて、舌がもつれる。かすれてうわずった声があまりにか弱くて、自分でも情けなかった。
「小柴は来ーへんで……」
(どうして?私、何か間違えちゃったのかな?待ち合わせ場所とか、時間とか……)
思いを寄せる少年が自分を罠にはめたなど、純真な流羽には疑う事すら思いつかなかった。
「俺と流羽ちゃんの二人で、ヒミツの会議や。小柴がよろしくやて。」
カメラマン役の男に開始の合図を出す。ジャケットを脱ぎ捨て、藤重がにじり寄る。
「いや……来ないで……」
「かわいいワンピース着よるな……小柴に脱がして欲しかったんやろけど、残念やったな」
逃げる間も与えず、藤重の手がぐっと伸びて流羽をつかみ、抱き寄せた。
「きゃあっ!」
流羽は暴れて、逃れようとしたが、男の腕は力強くてびくともしなかった。
藤重は少女のひよわな抵抗を楽しみ、甘い髪の毛の匂いを嗅いだ。
流羽の背中をなで回していた手を下の方へ伸ばし、ワンピースの布越しに尻の肉をつかんだ。
「やあっ!やめてえ!小柴くん、助けて!」
左手を後ろに回し、ふらちな手を払いのけようとするが、どうにもならない。
お尻の愛撫を続けながら、少しづつスカートをたくし上げていく。
その下から、ついに流羽のショーツがあらわにされてしまった。
「おい。流羽ちゃんのパンツはどんなのはいてんねん?」
流羽の背後で、ローアングルから流羽のショーツをとらえていたカメラマンに訊ねた。
「白くて、横じま入っとって、花の模様も描いてありますわ」
男が報告した。
「なんや横じまて。ボーダー言わんかい。」
(見られちゃった……知らない男の人に……)ショックでがっくりとうなだれる流羽。
藤重は流羽の肩をつかみ、半回転させた。腰を少しかがめて、今度は前からスカートを一気にまくりあげた。
「やっ!だめえ!見ないで!」
左腕で流羽を拘束したまま、右手でスカートの布を押さえ、中指だけを下に伸ばす。しみ一つないショーツに護られた流羽の大切なふくらみに指を這わせる。
「ひっ……!」
電流のようなショックが流羽の体をつきぬけた。
必死で両足を閉じ合わせても、藤重の指は容赦なくその隙間に潜り込み、割れ目をさぐる。
「んっ……やぁあ……」
顔を耳までまっかに染めて、ぎゅっと目をつむり、藤重のいたずらに耐える流羽。目尻にはうっすらと涙も浮かんでいる。
その、とても愛らしく、でももっといじめたくなるような流羽の表情に藤重はひかれた。
「流羽ちゃん、キスしよか」
藤重はいきなり口づけた。
「あっ!?」
それが流羽のファーストキスだった。
いきなりの事態にびっくりして、目を白黒させる。
パニクって、一瞬動きが止まってしまう。
キスの経験もない流羽は、侵入してくる男の舌を防ぐ術も知らなかった。
(えっ?なに?そんなこと!?)
少女の、甘く、柔らかい舌は、野獣の最高のごちそうだ。
有無を言わさず舌をからませ、音を立てて吸う。お返しに流羽の口の中にだ液を送り込む。
「はふっ、んぐっ……むう……」
「んふぅ……ふっ……ふあ……」
二人の息の音が部屋に響く。
唇を荒々しく吸いながらも、藤重は流羽の胸をもみしだき、割れ目をいじくりつづけた。
流羽はもう頭に血が上り、ぼうっとして、されるがままになっていた。
流羽の抵抗が止んだ事に気付いた藤重は、のど、首筋、鎖骨と愛撫しながら、ワンピースの胸元のボタンを2つ3つ外し、流羽の肩をはだけさせてゆく。
果物の皮を剥くように、ワンピースを上に羽織ったカーディガンごと脱がせてゆく。
腕を抜かれる時も、流羽はほとんど抵抗できなかった。
服がくしゃりと足元に落ちる。
ようやく藤重は口を離し、ブラジャーとショーツだけになった流羽のからだをカメラマンに向かせる。
「いやぁ……撮らないで……藤重さん、もう、許して……」
流羽は屈辱と恥ずかしさに耐えきれず、顔を背ける。
小ぶりな乳房、ほどよく脂肪の乗ったおなかと腰、隙間の閉じきらない足。
起伏の乏しい、まだ成長途上の体つきが、純朴な流羽の性格をそのまま表していた。
お揃いの下着も、今どきの高校1年生にしては幼すぎるセンスかもしれないが、それもいかにも彼女らしい。
藤重は流羽の肢体を素早く検分した。
(これは高こう売れるで……!)
会社社長や市会議員など、藤重の顧客には金回りのいいロリコン趣味の中年男性が幾人もいた。
(どいつにあてがえば一番儲けになるやろか……しかし小柴もええタマよこしてくれよったで!)
藤重が手を離すと、流羽はその場にへたり込み、両腕で胸を隠し、ちぢこまる。
「流羽ちゃん、これからが本番やで。ちょおキツいかも知らんが、優しくするさかいな。がんばりや。」
藤重は手際よく自分の服を脱ぎ捨て、全裸になる。
服を着ていると長身で細身に見えたが、鍛え上げた筋肉が一部の隙もなく全身を被っている。
そして、百を超える女を責め抜いてきた男性器は、大振りで、赤黒く、むくむくとした血管が這い回り、カリ首のくびれが深く、周囲を威圧するかのように反り返っていた。同性が見てもグロテスクと感じるような逸物だった。
「流羽ちゃん、俺、こんなになってもうた。見てや。」
言われるままに顔を上げた流羽の眼前にそれを突き出す。
「きゃあっ!」
もちろん男性のそんな状態を見たのは、生まれて初めてだった。
震えて背を丸くしている流羽に、全裸の藤重は背中からのしかかり、押し倒す。
「いやぁぁっ!」
よけいに身を縮め、男の体を押しのけようとするが、無駄な抵抗だった。
背中に密着する男のごつい肌ざわりが、気持ち悪くも、恐ろしくもあった。
倒れ込みながらブラジャーのホックを外す。さらさらの髪の毛からのぞいた丸っこい耳たぶをなめ、「かわいいで」とささやく。
軽々と流羽のからだをひっくり返し、顔を胸元にうずめてくる。
「やっ!やだぁ!小柴君たすけて!陽菜ちゃん!」
もう涙声だった。
「小柴も陽菜もおらへんちゅうのに。往生際悪いのう」
流羽の両足の間に自分の足を強引に割り入れ、体を開かせてゆく。
か弱い女の抵抗を楽しみつつ、組み伏せて、犯す。卑劣な藤重の最も好む行為だ。
ブラジャーを引き降ろすと、まだ子供っぽさの残る白い乳房と、そのてっぺんに乗るピンク色の乳首があらわになる。
その乳首の一方を口に含む。
流羽がまたか細い悲鳴を上げた。
両手で胸のふくらみを揉みしだきながら、乳輪のあたりを上下の唇ではさみ、まだひっこんでいる乳首を舌先で転がす。
触られ、なめられて流羽は心底気持ち悪かった。だが、その不快感の奥に、ざわざわと、今まで感じたことのない反応が生まれていた。
左右の乳房を交互に責めながら、背中に手を回し、背筋をなぞる。くすぐったがらないように、手のひらを押し当てるようにしながら、脇腹をなでさする。両手を上に持ちあげ、汗ばんだわきの下をなめる。
「あぁ……いや、です……んっ……」
男の大きな手にもてあそばれて、身をよじる流羽。もう一度乳首を吸うと、はじめてビクンと跳ねるような反応を返した。
藤重は身を起こし、ショーツに手をかけ、するりと脱がした。
流羽の両ひざを持ち、広げる。
(ああ……)
流羽は絶望のため息を漏らした。全身からすうっと力が抜けた。
(小柴君、ごめんなさい……もう、だめ……)
藤重はカメラマンを呼び、ビデオカメラを受け取る。カメラマンの男が代わりに流羽のひざを押さえた。
「流羽ちゃんの処女の記念や。きれいに、隅々まで、撮ったるからな」
陰毛はまだ薄く、地肌が透けて見えた。生えている面積も小さい。
その下の、まだ誰にも見られたことのなかった流羽の秘密の場所。そこに藤重は指をあて、広げた。
また流羽はビクッと跳ね、クゥンと泣くような悲鳴を漏らした。
小陰唇の周囲にはわずかに色素の沈着がみられたが、黒ずんでいるというほどではない。むしろ、花弁に縁取りのあるさくら草の花びらを思わせる、ひめやかで可憐な姿だった。
クリトリスは包皮に隠れて見えなかった。
割れ目の内側はきれいなピンク色で、きらきらと光っていた。藤重の執拗な性技に負けて、濡れてきてしまったようだ。
そしてその一番奥に、たしかに処女膜があり、その中心にあるぽつんと開いた小さな膣口を護っていた。
その全てを克明に記録してから、ビデオカメラをさっきの男に返し、流羽のその部分に顔をうずめた。
ちゅっ、ちゅっ、とくちづけし、舌先で縦になぞる。流羽がまた小さく泣いた。
太ももの内側を優しくなで、両足の付け根のラインを指でなぞる。
小陰唇に吸い付き、ふにゃふにゃとした感触を味わう。
再び乳房に手を伸ばし、尖りはじめた乳首をつまむ。
陰核包皮からクリトリスを探り出し、つんつんと刺激する。
「あっ!……くっ、んん……ふぅっ……」
藤重が流羽の敏感な場所を責めるたびに、流羽のからだに電流が走る。
流羽にはもう、自分がどこで誰に何をされているのか、よくわからなくなっていた。
なんだか重たい夢の中にいるようだった。
ひくっ、ひくっ、と流羽のつま先が痙攣し、それに合わせて流羽の秘所からじわっ、じわっと愛液がにじむ。
それを藤重は余さずなめた。
「さて、と。もう準備OKや。」
流羽の腰を持ち上げ、今までさんざんなぶった場所に、自分の熱く、硬いものをあてがう。
「俺の極上品で女になれるんや。流羽ちゃんは幸せもんやな」
熱いものが押し当てられるのを感じて、絶望感が再び流羽の心によどんだ。
(ああ……こしば、くん…………)
力を込め、ぐぐぐっと押し込んだ。
「ああああっっ!!」
藤重は容赦せずに一番奥まで貫き、そこで一旦止めた。
流羽の膣壁の感触と締め付け具合、胎内のあたたかさを、ペニス全体で味わった。
流羽も、藤重のペニスの大きさ、熱さ、硬さを思い知らされていた。
汚れない処女を征服した歓びにしばらくひたった後、引き戻す。陰茎に少量の血が付着した。
それからゆっくりとピストン運動を開始した。
「あっ!……痛いっ!……」
処女膜の裂けた痛みに、流羽が顔をしかめた。流羽のかわいい童顔が苦痛に歪むのを見て、藤重はたまらない愛おしさを感じた。
(ほんま、最高やで!)
腰の動きを速めながら流羽の体にのしかかり、顔にキスをした。唇に、ほっぺたに、鼻の頭に。流れる涙を舌でなめ取った。
「いたい……いたいよう……」
「最初は誰でも痛いもんや。我慢し」
ずりあがって逃れようとする流羽を、藤重は両腕でがっしりと抱き締め、許さなかった。
流羽は、自分が野獣の口の中で噛み砕かれているような、そんな感じがした。
それから、つながったまま、藤重は流羽を持ち上げる。
ひざの上に抱きかかえ、ずん、ずんと下から突き上げる。
「あっ……んっ……やっ……」
嫌なのに、流羽は藤重の首にしがみつくしかなかった。
ゆさぶられるたび、乳首が藤重の胸板にこすられて刺激される。
「いたっ……いたい、の……ひっ……あっ、あ……」
絶えまなく襲う痛みと、わずかづつだが強まってくる快感。流羽はただ翻弄されるばかりで、どうすることもできなかった。
それからもう一度正常位に戻し、出し入れを続けながら、指でクリトリスを刺激したり、お尻の穴をいじったりして遊んだ。声を上げたり、いやがったりする、流羽の反応が楽しかった。膣壁もきゅん、と収縮して、男性を歓ばせた。
「流羽、そろそろ、イクで。流羽の中に、たっぷりと、出したるからな」
「やぁ……いやぁ……あっ、あ……んっ……ああぁ……」
流羽は、藤重がこれからなにをしようとしているのか、わからなかった。
フィニッシュに向けて、藤重はピストンをさらに速めた。
「あっ!ひっ!やっんっ!あっ、あっ!やっっ!」
ついに、その瞬間が来た。熱い快楽のかたまりが肉棒を駆け抜け、亀頭から噴出した。
「うっうおおおっ!!!!」
「いやあああ……!」
熱い精液が膣の中にほとばしり、飛び散ったのを流羽は感じた。自分がもう、完全に汚されてしまったことを思い知らされた。
彼のものはまだ自分の胎内にあった。びくん、びくんと脈打ち、精液の残りをとくっ、とくっと流し込んだ。
それはしだいに小さくなり、自分の中から抜けた。
ようやく藤重は体を離し、流羽の髪を優しく撫でた。
「流羽、よかったで……お前は最高や……」
(もう、これで、終わりよね……?家に、帰してくれるよね?)
しかし、立ち上がった藤重は、まわりの舎弟たちに告げた。
「さ、選手交代や。くれぐれも壊さん程度に、可愛がったってや」
布団のまわりを囲んでいた男たちが、むっくりと起き上がり、流羽に近付いてきた。

流羽は、さらに一段と深い地獄へと落とされる自分の運命を知らされた。

[終]

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